この展覧会の主役は、「マチエール」と観客です。 マチエールとは、美術的効果を出すための、絵具の層であり、絵肌のことです。画家は、ときに心象を表現する ために、絵具の厚塗りと薄塗りを使い分けます。マチエールとは、画家の〈感情〉であり、〈呼吸〉であり、〈声〉 なのです。
マチエールは、いつも時代の変わり目に、そのでこぼことした肌を剥き出し、観る者の前に突然と立ち現れてきます。それは、この矛盾した世界のうちにいて、悩み、戸惑う私たちへの、魂の問いかけでもあります。
マチエールは、花のように、やさしく、問いかけます。「生命とは」、「人間とは」、「自然とは」、「幸せとは」、「美とは」、
この展覧会は、観客の一人ひとりがマチエールの声に耳を澄まし、出会い、お互いの問いを感応し合うことで成 立します。観客は、作品を観ると同時に、マチエールとの会話を通じ、絵画的時間を共有することになります。
出品作家は、佐藤舞梨萌、高橋大輔、中里伸也の3人です。
佐藤舞梨萌は、花のある風景を題材に、満ちわたる色彩の力と神秘を、さまざまなマチエールと構想により描き続けている画家です。高橋大輔は、油絵具を何層にも塗り重ねることで、絵画のテーマである、色面と色相、筆触とダイナミズムの関係などを、常に現地点から反復し続けている画家です。中里伸也は、近年ガラスに絵画的断片を描き、それを何層にも組み合わせ、セッティングしたものを平面作品にしている写真家です。
スタイルは違いますが、3人共にマチエールが、それぞれの内面の感情を描出し、ひたむきな声の層となって、 観る者に何かを問いかけ、観客もまた、その問いに応えることで、この展覧会「花 ドルチェ 問い /」はつくられていきます。
仲世古佳伸(本展ゲストキュレーター )
・佐藤舞梨萌
http://www7b.biglobe.ne.jp/~satoumarimo/
・高橋大輔
http://daisuke.official.jp/
・中里伸也
http://www.shinyanakazato.com/
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ギャラリー名 | ギャラリー・マルヒ |
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住所 | 〒113-0031 東京都文京区根津2-33-1 |
電話番号 | 03-5832-9911 |
アクセス | 東京メトロ千代田線根津駅 「根津交差点方面改札口」より徒歩5分 |
地図 |
ギャラリー・マルヒの展示スケジュール
- 2018.11.23 - 2018.12.02【 KARIN ー花輪ー 】〜釉の景色、陶のかたち〜 花井健太 初個展
- 2018.10.13 - 2018.10.21藤田朋一個展「城の男」The Man in the Castle
- 2018.06.16 - 2018.06.24「魚の肖像Ⅲ 個と水平に向き合う」魚譜画家・長嶋祐成 個展
- 2018.04.27 - 2018.05.06「日常のTARO」伊藤仁一・岡本太郎コレクション展
- 2018.01.12 - 2018.01.21平野真美個展 「蘇生するユニコーン -Revive a Unicorn-」
- 2017.12.09 - 2017.12.17えと展「戌」
- 2017.07.14 - 2017.07.19“BUILD” 中垣拓磨個展
- 2017.06.30 - 2017.07.06「陶」と「鋳」(すえとい)-銀窯、いもの道具みちくさ共同展―
- 2017.04.21 - 2017.04.27【箱ニワニハ・・・】越智健仁の細密画展
- 2017.02.25 - 2017.03.05クシノテラス×ギャラリーマルヒ合同企画【空想キングダム】展
- 2016.03.05 - 2016.03.13【花 ドルチェ 問い / 】佐藤舞梨萌・高橋大輔・中里伸也
- 2016.01.30 - 2016.02.07【鯨兜-GATE-】與奏一 個展
- 2015.11.21 - 2015.11.29鈴木厚陶磁器展「啻ならぬ器」
- 2015.10.10 - 2015.10.25黒猫展〈9人のクリエイターによる黒猫たち〉
- 2015.09.26 - 2015.09.27アトノマツリ
- 2015.09.18 - 2015.09.23「隠れ家」ーアンネ・フランクに捧ぐー 赤池千怜個展
- 2015.07.11 - 2015.07.20高嶋英男個展【空壺の人】
- 2015.06.06 - 2015.06.14【小倉充子型染展〜夏の絵羽きもの〜】
- 2015.04.04 - 2015.04.12【鸚夢~おうむ~】動植物の世界・越智健仁展
- 2014.11.29 - 2014.11.30うちの猫らカレンダーヴァイキング2015